山にキャンプに釣りに、アウトドアに全力を注ぐホトリ室長saorinが、愛してやまない外ごはんについて語るコラム。今回は新春らしく、おめでたい魚の代表・鯛を釣りに行く。
新年あけましておめでとうございます!
2023年の幕開け。年末年始も山にキャンプに釣りに、アクティブに過ごした写真企画室ホトリ室長saorinです。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
さて、今回取り上げるのは新春にふさわしい魚、鯛!
年始早々、鯛の釣り船に乗り、”おめで鯛”をたくさん食した話。
先日、年始早々にも乗ってきているのだが、まずは昨年5月に乗った時の話から進めていく。
最初に乗った鯛の釣り船は茨城・鹿島港の植田丸。5月なので日の出も早く、既に空が明るくなり始めている。
いつもおもしろいと思うのが、手前の別の船にまず乗船し、船づたいに目的の船に移って移動すること。この写真もわかりづらいが手前の船にまず乗った時の写真。目的はその奥の第2植田丸である。
さっそく釣りスタート。船の上だと余裕がなく、写真を撮るときの水平線合わせはガン無視である。あしからず。
エサはじゃーん。正真正銘の海老である。5月のこの時も、先日の正月も、生きた海老でラッキーだった。(生きエサが手に入らない時は冷凍になるらしい)
「海老で鯛を釣る」
この言葉、慣用句ではなかったのだ。
釣り方は「一つテンヤ」という手法。
細かいことは省略するが、↑の写真のように、軸の長い針に、大きな円錐台型のオモリを付けたマダイテンヤといわれる道具を使う。針は2種類あって、孫針と親針がついている。(なぜか子針はない)
針のつけ方もまた人によって流儀(?)が異なる。が、基本は孫針を頭ないしはお腹に刺し、親針は尻尾をちょん切ってお尻から刺してまっすぐにするのがポイント。
それにしても本当に普通の海老。めちゃくちゃ動くし生きがいい。我々人間が食べてもおいしそうだ。
釣りを始めてつくづく思うのだが、ねらう魚によって道具や仕掛け、エサ、釣り方がここまで細分化されている趣味って釣り以上にないんじゃないだろうか。ということ。
この時借りた竿も、一つテンヤ真鯛専用ロッド。ほかの竿で代用できる場合もあるが、専用ロッドで釣るに越したことはない。
釣り目で竿も変わるし、そもそも例えば同じ鯛を釣るにしても、今回のような一つテンヤという方法があったり、タイラバという別の方法があったりと、本当に細かい。
本命の鯛の前にヒットしたのがこちらのカレイ。
一つテンヤはまず海底に仕掛けを落としてから狙っていくので、カレイのように海底付近にいる根魚もねらえる。
次にヒットしたのは・・・うわーーなんだこのルックス!
赤い胴体に、青い縁取りのうちわみたいなエラを持つ、めちゃくちゃ派手な魚だ。
ホウボウである。
正直見た目は全然おいしそうではないのだが、これがまた、実に美味な魚だった。
ちなみに、今回ねらっているのは鯛で、それ以外に釣れた魚のことは「外道」と言う。が、最近この「外道」の言葉とは別に、「ゲスト」という言葉も聞くようになった。「外道」と「ゲスト」、印象が全く異なる(笑)。
そしてついに、本命ヒット! 鯛が釣れたどー
約30cmくらい、なかなか大きい。
ちなみに、この鯛、真鯛にそっくりだが真鯛ではなくハナダイ。真鯛はしっぽのフチが黒っぽいのが特徴だ。
ちなみに鯛が釣れたときのアタリや引きは特徴的だ。
がつん!と来た瞬間(のことをアタリと呼ぶ)、即、竿を持ち上げる。(注:アワセる)このアワセが遅いと、エサを食べられてそのまま逃げられることも多い。食ってきた瞬間に、針をしっかり飲み込んでもらうためにアワセる。
そして、リールを巻いて地上に引き上げるのだが、最初ぐぐぐーっと抵抗があって釣れたということがわかる。が、その抵抗は長くは続かず、あれ?するする巻けるぞ?→また来た来たー暴れて泳いでる!!→あれ?また抵抗ない→というのが数回続き、あ、やっぱり釣れてた!わーい!というのが鯛の引き。いわゆる鯛の段引きである。
この5月の時は、鯛のほかにホウボウやサバ、アイナメ、カレイ、ヒラメなどゲストも豪華!
まるで双子のようなカレイとヒラメを並べてみる。
右を見ているのがカレイ、左を見ているのはヒラメである。
ちなみに植田丸ではフグもヒット。いつもならフグは外道中の外道、即リリースなのだが、免許を持った漁師さんが船の上でさばいてくれる。
フグは、魚と鶏のちょうど中間のような食感で、フライにしたら実においしかった。
というのが、昨年5月に初めて鯛一つテンヤを体験したときの話。
後編では2023年新春の鯛釣りと鯛ごはんについてお届けします。(後編はこちら)