山にキャンプに釣りに、アウトドアに全力を注ぐホトリ室長saorinが、愛してやまない外ごはんについて語るコラム。七輪でこっそりBBQした思い出の花見について。
都内の桜が満開という知らせがちらほら届く。今年はいつにも増して桜の開花が早いようだ。私が運営している写真企画室ホトリ近くの公園の桜も、昨日(3/23)のぞいてみたら8部咲きといったところだった。
桜の季節になると、近所の公園で毎年ささやかに行っていた花見を思い出す。
徒歩1分のところにある公園には、立派な桜が1本、私たちが今の家に暮らし始めてからずっとそこにある。桜の名所や有名な公園ではないけど、割と立派な佇まいだ。
毎年この桜が見頃を迎える頃、レジャーシートとお弁当を持って、この桜の木の下でささやかな花見を楽しんでいる。
大っぴらにやったらまずいのでこっそり、七輪を持ち込んでミニBBQ。小さいけどちゃんと炭火で焼くので、すこぶる美味い。牛タンは塩と柚子胡椒、一択。
スーパーで見かけたはまぐり。七輪が小さいのではまぐりを1個置いたらそれだけでスペースはいっぱいになった。料理酒と醤油をちろりとたらして食べる。やけど注意。
いつもの野菜たちも、炭火で焼くだけで本当に美味しい。個人的におすすめな野菜は、長いもとオクラ。特に長芋はほくほくな食感がたまらない。
本当に小さな公園の、1本だけそこにある桜なのだけれど、毎年私たちの目を楽しませてくれる。
そして、花見の思い出はアビの思い出でもある。
いつも、花見に繰り出す我々に付き合わされて、なぜ自分がここにいるのかわからんな~と飄々とした感じでいた彼を思い出す。
落ちている桜の花びらが鼻についても気にしない。
去年はコロナの影響で何となくゆったりお花見をする気分にならず、通りかかったときに少し眺める程度だった。でも、今年は少し気持ちの面で去年より前向きになっているので、天気がよい日に花見をしようか、と話している。
またこっそり七輪を持ち込んで、アビを思い出しながら桜を愛でたいと思う。