食べること

21.08.02

室長の外ごはん白書 vol. 10 釣ったアジでなめろう冷酒

saorin

saorin

山にキャンプに釣りに、アウトドアに全力を注ぐホトリ室長saorinが、愛してやまない外ごはんについて語るコラム。何を隠そう飲んべえの室長、釣ったアジでなめろう作って冷酒を飲んじゃう。幸せ。

saorin・室長の外ごはん白書 vol. 10 釣ったアジでなめろう冷酒

気が付けばあっという間に夏に突入していた。五輪もあれよあれよという感じでスタートし、連日メダルラッシュのニュースが飛び交う。この状況での開催が云々、とかもはやどうでもいい。せっかくの自国開催だ。この舞台をめざして努力してきた選手の皆さまには存分に励んでいただきたいなと思う。

さて、わたくしsaorinはどうしているかと言うと、相変わらず山登って釣りしてキャンプして時々仕事、の毎日である(笑)。今日は、その3つの趣味の中でも比較的ルーキーな釣りについて。

釣ったアジでなめろうを作り、おいしい冷酒と共に楽しんで幸せを感じちゃおうという話である。お酒好きな人は、大いによだれを垂らしていただきたい(笑)

saorin・室長の外ごはん白書 vol. 10 釣ったアジでなめろう冷酒

まず始まりは館山港から。
着ているものを見ていただければおわかりだろうが、今から半年以上前、昨年12月初旬頃の写真だ。

釣りは、その時釣れる旬の魚を狙えば1年中楽しめるが、初心者でも比較的釣りやすい堤防サビキ釣りの場合、真冬~早春はあまり釣れなくなる。海水の温度が非常に冷たくなり、魚は堤防に寄り付かなくなるからだ。海水温度の季節は、地上のそれからちょうど2カ月遅れの計算。ということは、12月いっぱいくらいまではまだ何とか釣れるけど、年明け以降はぱたっと釣れなくなる。(もちろん、ベテランの方は関係ないと思うが)
それに冬の吹きさらしの堤防はめちゃくちゃ寒い。釣りは山登りと違ってほとんど身体を動かさずじっとしているので、段々足の感覚がなくなってくるほどだ。そういうわけで、我が家も今年1~3月はほとんど釣りには出かけていない。

さて、そこでアジの話。
昨年の6月頃からていぼう釣りにはまり、来る日も来る日もイワシとサバ、時々違う色んな魚(五目釣りという)を釣ってきた。釣った数で言えば、8割以上をイワシ&サバが占めるだろう。そんな中で、我々にはあこがれの魚がいた。それが今回の主役、「アジ」である。

アジを釣りたい。ずっとそんな小さな望みを抱き続けてきた。アジは釣るのが難しいのかというと、きっとそんなことはない。多分サビキ釣りの基本、定番中の定番の魚だ。それでも、夏の間はほとんどアジを釣ることがなかったため、アジは私たちには縁遠い魚なのだと勝手に思っていた。

saorin・室長の外ごはん白書 vol. 10 釣ったアジでなめろう冷酒
館山港の猫は魚を狙って釣り人の間をうろうろ
saorin・室長の外ごはん白書 vol. 10 釣ったアジでなめろう冷酒
魚がもらえないとわかると去っていく。奈良の鹿のようである
saorin・室長の外ごはん白書 vol. 10 釣ったアジでなめろう冷酒

さて、いきなりだが、この日はアジの爆釣であった。
やったーわっしょい!アジフェス開催決定である。

最初は全然アタリが来ず、今日もだめかーと思っていた矢先、とある時刻(この日は16時)を過ぎると急にヒットし出した。すなわち魚にとっての食事タイム、夕マズメ(逆に朝は朝マズメ)に突入したらしい。アジは時合(=釣れる時間帯)が短く、また棚(=群れがいて釣れやすい深さのこと)がころころ変わる。この日は棚がうまくはまったのかいいペースでアジが釣れた。日没間近、 16時半頃終了。釣果はアジ(大きくても20cmくらい)57匹だった。

釣っている様子の写真がほとんどなくて申し訳ない。というのも、釣りはエサで手が汚れるのでしょっちゅう写真を撮りづらい上に、エサをつけたり釣った魚を針から外したりと、そもそもかなり忙しいので写真を撮っている余裕はほとんどないのである。前回の釣りのコラムの時は竿がまだ1本しかなく、交代で釣っていたため写真を撮る余裕があったが、今は私もガチで釣りにいっているため(笑)釣っている様子の写真は今回はほぼなし。が、次の釣りのコラムは、もう少し釣っている様子をがんばって撮ってみようか。。余裕があったら(笑)

あ、ちなみにこの館山港ではあまり釣れなかったので、近くの富浦新港に移動したらアジが釣れた。その時の動画を貼っておく。

富浦新港 サビキ釣り

saorin・室長の外ごはん白書 vol. 10 釣ったアジでなめろう冷酒

というわけで、今回の釣果、アジちゃんたちである!あー君たち会いたかったよ。さてこっから、君たちをなめろうにしてあげるからね。

saorin・室長の外ごはん白書 vol. 10 釣ったアジでなめろう冷酒

用意する薬味は、生姜、小ネギ、ミョウガ、シソ。
小ネギと生姜、ミョウガは刻んでおく。量は、、、、適当。。。

saorin・室長の外ごはん白書 vol. 10 釣ったアジでなめろう冷酒

頭を落として内蔵を取り除き、ぜいごを取り、皮をはぐ。本当はその辺のさばき方も詳しく載せたいけどさすがに自粛。ちなみにアジの場合はぜいごがあるのでこれもまた面倒。

包丁と毛抜きで骨を大まかに取り除いたら、やっと刺身の状態だ。スーパーで売っている刺身、あれは本当に手間ひまかけて作られている贅沢な品だということがわかる。

saorin・室長の外ごはん白書 vol. 10 釣ったアジでなめろう冷酒

刺身状態になったアジを、まずは大まかにカットする。それに、刻んだ生姜と味噌(赤味噌がおすすめ)を一緒に二刀流で刻む。歯ごたえが残っている方がおいしいので、フードプロセッサーは使わず刻む。
こんな感じで。

釣ったアジでなめろう作り

釣ったばかりの魚だったら、刺身でいいのではないかと思う人もいるかもしれない。その通り。私も刺身で食べてみたい。何よりなめろうより楽だ。が、生の魚はアニサキスがとにかく怖い。

アニサキスは、魚介類に寄生する寄生虫であり、食中毒(アニサキス症)の原因寄生虫だ。白くて細いイトミミズみたいなルックスらしい。(Wikipediaより)腸炎ビブリオのような菌ではなくあくまで寄生虫なので、熱でもちろん死ぬが、物理的な破壊でも死ぬ。死ねば悪さをしないので、二刀流で破壊しまくるなめろうにするのが無難というわけだ。(腸炎ビブリオとか、食品衛生管理者の資格講習の時、習ったなあ・・・)

saorin・室長の外ごはん白書 vol. 10 釣ったアジでなめろう冷酒

どうでもいいけど、最近の我が家の大ヒット。
千葉の富津市にある小泉酒造さんの純米吟醸、「きみさらず」(ピンぼけですみません)フルーティーで辛口、とても美味しい!ふわーっと広がる軽やかで華やかな香りは、銘酒「勝駒」にも似ているような。
ちなみに”きみさらず”という言葉は、「木更津」の地名の由来にもなっているとか。

小泉酒造
http://www.sommelier.co.jp/

saorin・室長の外ごはん白書 vol. 10 釣ったアジでなめろう冷酒

富山の銘酒、勝駒と一緒に。幸せ。。。

saorin・室長の外ごはん白書 vol. 10 釣ったアジでなめろう冷酒

薬味などはお好みだが、シソは混ぜるのではなく上に乗せるのがおすすめ。

アジは「味がいいから”アジ”」と呼ばれているほど、美味しく、しかも親しみやすい魚。釣ったことのあるサイズは、スーパーで売られているアジに比べたら子どもみたいなものだけど、やはり自ら釣りあげた魚の美味しさと言ったら。。。これは釣り人にしかわからない究極の喜びだと思う。

今年はまだ超チビサイズのアジ(=アジゴ)1匹くらいしか釣れていないけど、また秋から冬にかけて釣れるといいなあ。

5+

この記事を書いた人

写真企画室ホトリ 室長

saorin

浅草橋の写真アトリエギャラリー「写真企画室ホトリ」室長。
“写真を形あるものに残そう”をテーマに、教室・ワークショップの開催、写真公募展など、様々な企画・活動を行っている。また、ここ最近は山登りに夢中。 ”山のおみやげクリエイター”としても活動開始。 マイブランド「mt.souvenir」では、自ら登った山の景色を写真にとじこめて作品を制作。 またサコッシュなど山のグッズを、オリジナルのシルクスクリーンでプリントして制作・販売。 
旅と山の写真案内サイト「畔の窓」を運営。(記事を執筆してくれる窓人、募集!)

WEBサイト:写真企画室ホトリ

WEBサイト:mt.souvenir

instagram:@saorin_fotori