山にキャンプに釣りに、アウトドアに全力を注ぐホトリ室長saorinが、愛してやまない外ごはんについて語るコラム。富山の名峰・立山連峰を眺めながら、秋刀魚生姜煮丼を作る。
私にとって2020年は、“釣り”という新たなアウトドアの趣味が加わった年でもあり、また、今までのように好きな山へ好きな時に行けない、というジレンマを抱えた年でもあった。
特に2020年前半、遠出ができなかった反動で、夏以降の巻き返し(?)はなかなかだった。中でも、ずっと憧れていた富山の名峰・立山に二度も訪れることができた。
(ちなみに二度目、ソロで訪れたときは立山の爆風攻撃を受けた。そちらについてはこちらのコラムをどうぞ>>>)
初めての立山は、お盆に家人と。テントを張った雷鳥沢キャンプ場からの絶景には感動した。涸沢の時も思ったけれど、山に抱かれるってこういうことなんだ、きっと。テントの中から外を覗くと、雄大な立山連邦が私たちの前にどどんとそびえたっている。
しかも、雷鳥沢キャンプ場は室堂ターミナルから1時間半程度。そんなに高低差がないので体力的にも楽だ。温泉あるし、WiFi使えるし、使い放題の水場はあるし、トイレはきれいだし、ということで、個人的に最高のテン場の一つに認定。
まさしく天国のようなところだが、家からとにかく遠いのが唯一の難点だ。
さて、今日の夜ごはん、秋刀魚の生姜煮丼作りに取りかかろう。
これはスーパーで見つけた、常温保存可能の秋刀魚生姜煮のレトルトパック。(ちなみに鯖水煮缶もある)山ごはんは特に、食材の持ち運びと管理に気を使う。夏場、気温が高いときには生ものはダメになってしまうので、その辺工夫が必要になってくる。
もとい、スーパーでこれよさそう!というのを見かけるとついすぐ買ってしまうのが「山ごはんあるある」だ。
クッカーに、秋刀魚の生姜煮を移す。これに醤油をちろりとたらす。
メスティンで炊飯する。(メスティンの炊飯方法はこちらをどうぞ>>>)
山でごはんを炊くときは、楽なので無洗米にする。その代わり、通常の米よりも水に浸す時間を長めに取る。(1時間以上がおすすめ)
ごはんが炊けたら、手ぬぐいでメスティンごとぐるぐるに巻き、さかさまにして5~6分蒸らす。蒸らすついでに、さかさまにすることでごはんがふたの方に落っこちるので、かなり食べやすくなる。
炊けた米を蒸らしている間、醤油をたらした秋刀魚生姜煮を火にかけ、汁気を少し飛ばす。
ごはんの上に、秋刀魚生姜煮をのっけて、持参した細切りの青じそを散らしてできあがり!
実は、この秋刀魚生姜煮、賞味期限が切れていたのでしょうがなく(笑)持ってきたのだが、なかなか美味しくて逆にびっくりした。これは簡単で美味しいし、よい!と思いきや、スーパーで見かけなくなってしまった。残念。
立山連峰を目の前にしながら食べる秋刀魚生姜煮丼。
写真的に少々映え度が足りず地味だが、味は最高である。
ちなみに、ごはんは1合炊いて、半分は秋刀魚生姜煮丼にして食べ、残りは梅じそふりかけを混ぜて翌日のおにぎりにした。
そういえば、初日散歩していたら雷鳥を発見。
親子でちょろちょろ道案内してくれた。かわいいなあ。
風が強すぎて立山三山縦走はならず。
けれども、日本海に浮かぶ不思議な虹を見ることができた。
2日目の夕方、テン場からは信じられないほど美しい夕焼けも見られた。
翌朝、草花に雫がついてきらきら輝いていた。
最後、おまけ。
立山駅で食べた、白海老コロッケ。
むっちゃ海老感すごいのでおすすめです。