食べること

20.08.13

水ようかんの色【和菓子と写真】

金森 祐芽

金森 祐芽

羊羹色、という色の名前があるそうです。

仕事のくせでCMYKで表すと、C:00%、M:53%、Y:70%、K:70%という、茶色を少し明るくしたような色。本当にこれが羊羹の色なのか、な…?実際は店ごとに多種多様なので、一言では表せないもの。それに想像する色と実際の色が異なるのは良くあること。美味しそうな色と実物の色の間とは、視覚と味覚ほどの差があると思います。けれど和菓子は両方で楽しむもの。

さて、いまは夏。長雨の日々が終わり、ようやく関東も梅雨明けとなりました。夏といえば、和菓子は練り羊羹もさることながら、み、水ようかん!(思わず声が上ずっちゃう)
1棹ごとに箱に包装され、いかにも贈答用としてショーケースに重鎮している練り羊羹。それに比べ、冷蔵のショーケースで桜の葉に包まれていたり竹筒に入っていたり、おひとり様サイズが可憐で、見かけるとつい買い求めてしまう一品です。
注文を受け冷えた冷蔵庫から取り出され包まれ、スキップで角がくずれないように注意しながら持ち帰る。少し冷やしていただけば、口の中で体温に触れてほろっと溶ける小豆の甘さ!シンプルな長方形の中にギュッギュッギュ〜ッと優しい味わいがつまっていると思います。とにかく、刺々しいところがひとつもなく優しいのです。暑い夏にこの安らぎ、ちょっと古いけれど”癒し系”と呼んで良い味わいだと思います。

ところで、
水ようかんはどんな色でしょう?

美味しそうな色を、ぜひ探してみてください。

《水羊かん》(倉田屋/中延)
《水ようかん/黒糖水ようかん》(青柳/駒込)
《若竹水羊羹》(芝 榮太樓/大門)
8+

この記事を書いた人

和菓子が好きな会社員

金森 祐芽 Yume Kanamori

茨城県出身、多摩美術大学美術学部芸術学科卒業、現在は会社員。 和菓子と写真のほか、美術鑑賞・人形制作・旅行・お酒・映画も好き。