写真のこと

20.11.27

素敵な時間の見つけ方【写真生活手帖】

林 和美

林 和美

林和美・素敵な時間の見つけ方

時間は全てが大切で、一瞬一瞬が出会い

深夜、大切な人を送り終えた帰り道。助手席には、まだ温もり。ヘッドライトに照らされる真っ直ぐなセンターラインを見ながら、一緒に過ごした時間を思い浮かべたり、これからの二人のことを考える。

高層ビルのエントランス、ひんやりとしたエレベーターホール。今後の自分を決めてしまうような重要な打ち合わせの前。タイトな案件の中に夢を忍ばせる。

そんな何かをする前や、その後の時間が実はとても愛しくて美しい大切な時間なのではないでしょうか。そこにこそ、その人の本質がある。私はそう思っています。

林和美・素敵な時間の見つけ方

人は無意識に、自分の心に開いている穴を埋めようとします。物、人、そして時間で埋めようとしています。忙しい毎日を送っている人にとって、部屋でのんびりビールを飲みながら見るテレビは、特別なものではありません。でも必要な時間です。好きな人に逢えない時には、その人のことを考える時間がもどかしくもあり、心穏やかだったりします。

働いている時、人と会っている時、撮影している時など、何かをしている最中が気分を高揚させる時間だとすれば、その前後は、精神が安定している時間、または、安定させる時間なのかもしれません。そんな時間に撮った写真なんて、とても自分らしいと思いませんか。

林和美・素敵な時間の見つけ方

時間は全てが大切で、一瞬一瞬が出会いなのだと思います。風景にしても人にしても、出会うのは、その人にとって偶然ではなく必然だと思います。理由もなく出会わない。今までの人生がその出会いを作り、その後の人生を作っていく。

ただ、過ぎてしまえば過去になってしまう。だからこそ大切にしたい。そんな瞬間を留めておけるのが写真なのです。そんなことを頭の片隅に置いておいてください。そうすると今まで気づかなかった、違った時間が見えてくるはずです。どうか素敵な時間をたくさん見つけてください。

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この記事を書いた人

代表

林 和美 Hayashi Kazumi

写真生活手帖/代表、 フォトライフ・プランナー、 写真家、ギャラリー NADAR 主宰。 三重県生まれ。大阪芸術大学卒業後、広告代理店、フォトエィジェンシー勤務を経て現在に至る。 写真集 「ゆびさき」(青幻舎) 「装幀写真」(ナダール書林) 著書 「写真生活手帖」(ピエ・ブックス) 「写真生活手帖〜実践編」(ピエ・ブックス) 「女性のためのカメラレッスン」(大泉書店)

WEBサイト:林和美写真画廊

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