私がステイホームにおすすめする本は以下の2冊。「気軽に読めて、前向きになる本」というポイントで選びました。
1.『ミナを着て旅に出よう』 皆川明
2.『うつわディクショナリー』 衣奈彩子
私は3年前に断捨離をして、本を半分以上処分。現在は、繰り返し読むものだけを持つようにしています。今回紹介する本は、いまだに何度も読みかえしている数少ないものです。
私が、この2冊を何度も読んでしまうのは、
・職業に就くための公式はない(道は1つではない)
・人生で無駄な経験はない ことについて書かれているからです。
皆川明『ミナを着て旅に出よう』
皆川明さんは、アパレルブランド 「ミナ・ベルホネン(minä perhonen)」のデザイナー。ファッションに進むきっかけは、けがで陸上を断念したこと。もとから器用で、様々なコンテストの受賞歴があるなど輝かしい実績があるわけではないのが意外でした。
また、ブランド設立当初は魚市場の仕事と掛け持ちしていたことから、市場の裸電球をエキシビションのライティングの参考にしたり、アサリの殻を持ち帰り生地のデザインのヒントにしたこともあるそう。意外な経験が、仕事の役に立つことを様々なエピソードから感じ取ることができます。
衣奈彩子『うつわディクショナリー』
また、2冊目の「うつわディクショナリー」は、24人の陶芸家のインタビュー集。うつわの作り手の話を聞くことはめったにないので、この本はなかなか貴重です。
なぜこの作り方をしているのか、どうしてこの色なのかという製作のことだけでなく、私が興味をひかれたのは、陶芸家という仕事を選んだ理由。会社でチームで仕事をしてきたので、1人で完結できることがしたかった、両手で持てるくらいのものを作りたかったなど、人それぞれで面白いです。
この2冊を通して、特別な能力がないとできないと思っていたことができそうな気持になります。また、キャリアに何の影響も与えないようなことが、意外なところに役立つ「人生に無駄なことは何一つない」と感じさせてくれます。
本は、会ったことのない人の声を聞くことができたり、経験したことのない世界を見せてくれます。家時間の長い今、様々な本と出会って、たくさんの見聞を広めてみてはいかがでしょう。1冊の中に必ず何か心に引っかかるものがあると思いますよ!