花、花、花、花、花、花、花、風、缶詰、缶詰、鍵、鍵。今日の十二枚(20.08.14)
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私は「しましま」が好きです。特に横方向の縞模様が好きです。
学生の頃には既に好んで着ておりましたので、数十年のボーダーラバー。写真展で作品を見ていただく機会には冗談半分に「ドレスコードはしましまです」と申し上げることがございます。私がお伝えせずとも、ご自分でしましまを選んでお召しになりお越しくださる方もいらっしゃいます。鑑賞とは別に繰り広げられるお楽しみです。
写真においては普段から「しましまを撮る」と意識しているわけではありません。私自身がそう捉えているだけで、傍から見たら「いやいや、あなた、しましまばかり!」と思われているかもしれませんが…
持ち物に縞模様が多いので、それらを写すことが増えればしましま率は高まります。自然現象です。仕方ないのです。こちらは五番目の「花」。
22年前、京都からしましまグラスと共に上京しました。全部で五つありましたが、一つ割ってしまったので残り四つ。この白い模様のものが好きで花器の代わりに使っています。小さな花束をポンと投げ入れるのにちょうど良く、見た目が爽やかなので夏に活躍しています。
長い梅雨が明けて、八月。東京を猛暑が襲いました。日頃あまりエアコンを使わない私もこの時ばかりは身の危険を感じ、まず窓を開けてみることにしました。
真夏の厳しい日差しに緑の葉が強風に煽られ、浮かんでは消え浮かんでは消え。写真は風と風の合間に撮りました。こちらを覗いているような、少し妙な一枚。枝葉が風にざわざわと揺れる音と強烈な光の記憶。八番目の「風」。
撮影したフィルムを現像に出し、一週間後に受け取りに行きました。
利用しているお店では、現像に出したフィルムでプリントされたサンプル写真を同封してくださいます。毎回その写真を楽しみにしていて、いつも待ち切れず、帰る途中で封を開けてしまいます。
花に寄ったり缶詰を撮ったり一本のフィルムに色々写っているはずなのに、三枚のうち二枚がしましま。自分が自身の志向を無意識に見える形に残していることをサンプルプリントで目の当たりに。
葉を写したものを縞模様として捉えていなかったので(撮影時は葉にピントを合わせることだけ考えていました)、紙に印画されたもので改めて確認して「しましまあるやん!」と驚く始末。それくらい意識していなかったのです。
サンプルの、このチョイス。故意なのか偶然なのか。答えはスタッフのみぞ知る。
花、花、花、花、花、花、花、風、缶詰、缶詰、鍵、鍵。#今日の十二枚(20.08.14)
フィルム現像&データ作成(画像 一・二枚目)
フォトカノン戸越銀座店 https://photokanon.com/