今もなお世界経済や人々の暮らしに、様々な影響を与えている新型コロナウィルス。
4月半ばに緊急事態宣言が出されたことに伴って妻の勤務先も休業になり、1ヶ月以上にわたってステイホームをすることになりました。実は、この期間に撮った写真の枚数はいつもより増えたのですが、もしかしたら記憶に残る時間になると感じて、自然とカメラを向けていたのかもしれません。私たちが過ごしたステイホームの時間を、写真とともに少しご紹介したいと思います。
誰もいない朝
食品デリバリーという仕事柄、私は妻の休業中も変わらず仕事を続けていましたので、
夫婦揃ってステイホームとなるのは週末でした。朝5時過ぎに起きると手早く着替えて、ドリンクボトルとカメラを持って早朝のウォーキングへ。私たちが住んでいるのは茨城県つくばですがこの時期の早朝、同じようにウォーキングやジョギングをする人と時おりすれ違うくらいで、大通りでも走っている車を見かけることはほとんどありませんでした。3密とは無縁の近所をスナップをしながら1時間ほどゆっくり歩く。これが買い物以外では唯一の外出でしたが、以前よりむしろ健康的で規則的な生活を送ることになりました。
食卓の風景
ステイホームによって食事にはこれまでになくゆっくりと時間をかけることができます。そこで、いつもより少し準備に手間をかけることにしました。朝食の時は東側、昼食は南側へと日の光に導かれるように食卓テーブルを窓辺に移動し、料理を盛り付けた食器の傍らには季節の花やグリーンを添えました。そして時々買い求めた馴染みのお店のテイクアウトメニューが、食卓をさらに豊かなものにしてくれたように思います。食卓の風景を撮りためた写真は、1冊のフォトブック 「ステイホームの食卓」にまとめました。
写真と共に新しい日常を
朝早く目覚めて体を動かしゆっくりと食事をとる。空いている時間はプランターの植物を植え替えたり、処分する予定だった雑誌で手提げ袋を作ったり、それぞれ思い思いの時間を過ごす。妻が仕事に復帰して1ヶ月以上が過ぎた今、ステイホームの時期に撮った写真をあらためて見返すと、毎日をていねいに過ごしていたことを思い出すことができます。
専門家や各メディアも指摘する通り、この先はこれまでとは違い様々な工夫を模索しながらのニューノーマルな日常になります。誰もがそのような刻々と変わりゆく日々を暮らしていかなければなりません。今この瞬間だけを残すことができる写真は、これまで以上に私たちにとって大切な存在になっていくような気がします。