「人はなぜ旅に出るのだろう?」
コロナ禍で気軽に旅に出掛けることが難しい、今。旅を考え、旅に出る準備をしませんか?
旅は人生に例えられるほど、深いテーマだと思います。それに、その答えは人それぞれ。
家族や仲間との思い出作り。見知らぬ人や風景に出会うため。自分探し。自分を見つめ直す時間。日常からの逃避。
あなたにとって旅とはなんですか?
私にとっては、五感を使う大切な機会です。
普段の暮らしの中では、視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚は、目の前にあるものに対して、考える前に答えを知っているんだと思います。だから、あまり何も思わずに暮らしてる。
でも、旅に出れば、どこに居ても見ることが出来る空でさえも、しっかりと五感で感じようとします。その土地、過ごす時間を、五感それぞれが、答えを出そうとします。その時間に撮影するが好きです。
私は、人生において大切なのは、感じることだと思っています。作り出すことばかりが、もてはやされますが、感じることが出来なければ良い作品は生まれせん。
作り出すことが、命を楽しむことだとしたら、感じることは、命を守ることだと思います。
話が少し脱線しましたが、旅は、私にそんなことも考える時間をくれます。
旅の写真集・本
写真家さんによる、旅をテーマにした本、旅に出たくなる写真集をいくつかご紹介します。
「ASIAN JAPANESE」小林紀晴
新聞社のカメラマン辞めて、アジア6カ国をめぐる旅の途上で出会った日本の若者たちの姿を写真と文章でとらえた小林のデビュー作。旅に出た若者達は、一体何を求め、何を考えていたのか?
>あの頃は、みんなバックパック背負って、未知なる土地、未知なる自分に会いに旅してんだと思います。
「Slow boat」 尾仲 浩二
国内外を旅しては、自ら運営するギャラリーを中心に発表を続ける自称マタタビ写真家。現在、東京中野でギャラリー「街道」を主宰。
>ページをめくるたび、いつだったか、どこかで出会った懐かしい風景が続きます。
「旅をする木 」星野 道夫
広大な大地と海に囲まれ、正確に季節がめぐるアラスカ。1978年に初めて降り立った時から、その美しくも厳しい自然と動物たちの生き様を写真に撮る日々。その中で出会ったアラスカ先住民族の人々や開拓時代にやってきた白人たちの生と死が隣り合わせの生活を、静かでかつ味わい深い言葉で綴る33篇を収録。
>身体にゆっくりと染み込んでくるような優しい文章と言葉に、バイブルにしている人も多いと思います。
「カムイ」中西敏貴
北海道へと通い続け、2012年に撮影拠点である美瑛町へ移住。美瑛の農風景と向き合う時間を経て、人と自然との関わりの答えをアイヌの人々が感じていた自然観に求めた写真集。
>土地に魅せられるというのは、その人にとって必然。自然に抱かれる1冊です。
おまけ
写真ギャラリー・ナダールでは、「旅」をテーマにした写真展を開催します。只今、参加者募集中です。ぜひご参加ください。一緒に旅の話をしませんか?
https://g-nadar.net/gallery/ex_entry/tabi2022_entry/